はじめて出会った日。
あの人(※明智光秀)の紹介だったから、
同系列の人だったらどうしようかと思っていたが…
全然違う人だった。
「…よかった(嘘だったのね、姫和子だなんて…
一朝一夕で、そんなに逞しくなるものですか。)」
なんて呼べば良いか聞いたら普通にアニキでも良いぜと言う。
…実の兄にもそんな呼び方したことないのに?
様付けは堅苦しいからと1番最初に却下されたし…
じゃあ親さん、で良いのかな?
「俺はお前の一族の血筋が欲しくて、お前を娶ったんだ」
そんな話を聞いた。
不思議と嫌な感じはせず(別の男に言われ
たら多分ムカッとくる)
そうか、それならあの一族の女に
生まれたかいがあった等と思ってしまった。
不思議とそう思わせてくれる奴で。
私はすぐにこの島に馴染んだ。
少し故郷が懐かしいときもあったけれど…でも、
この鬼ヶ島だ
ってもう私の故郷だもの。
寧ろこっちの空気のほうが性に合っているのかもね…
そう思い
始めた矢先。
「織田と…明智と、戦うことになった」
もしそんなことがあっても気丈に振る舞おうと、
振る舞えると
思って覚悟していたはずだったのに…
やはり気弱になりそうに
なる。
「…私…此処に居て良いの?」
空気が、重苦しい。
「当たり前だろ?別にお前が気にすることねぇよ。
明智に紹介
された嫁だからって離縁するわけねえだろ…
んだよ、帰りてえ
か?」
「そんなはずっ…無いに決まってるでしょ」
キッと眼を見すえてそう言ったら、にやと笑って
「それ聞いて安心したぜ。
俺様が一度手に入れたお宝を今更、
手放すわけがないだろ?」
宝物…扱いしてくれてたんだ、一応。
「だから安心して俺の子を産んでくれて良いんだぜ?」
そう言って珍しくしょげてしまった私の頭を
いつも通りわしゃ
わしゃと撫でてくれた。
<お、おしまい…!>
*あわわ‥また素敵な小説を朱月様から頂いてしまいました〜w
今回は大好きなチカナナだったので、見た瞬間に大喜び(笑)
なんて可愛い菜々ちゃんだろうっ!!なんて格好いいアニキだろうっ!!
朱月ちゃんの家の長曾我部さん夫婦はラブラブで大好きですよw
うちのにも少しぐらいラブを分けたいくらいです‥(八割はバイオレンスですから)
今回もありがとうございましたっ!!
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